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広島県呉市広F様邸 棟瓦(乾式工法)【屋根外壁塗装】
棟瓦(乾式工法)
瓦の歴史は長く1400年といわれ、重厚感・高い断熱性があり、塗装なしの簡単なメンテナンスで、50年以上の長期に渡り使用可能な非常に優れた屋根材です。
しかし、阪神淡路大震災で耐震性が劣るイメージがつき、瓦の市場規模は8割近く減少しました。時代の変化と共にスレートやガルバリウム鋼板、アスファルトシングル等屋根材の選択肢が広がったことも一つの要因といえます。
住宅倒壊の原因は瓦が重いせいだけでなく、柱・壁・土台等建物が瓦の重量に耐えられる構造でなく、耐震性が足りなかった事もあります。軽量な屋根材を使用すれば、重心が低くなるため耐震性は向上します。
瓦は非常に重い屋根材でしたが、ニーズの変化と共に各メーカーも防災瓦や軽量瓦を販売し、工法も変わり、徐々に軽量になって、瓦の重量・固定力のデメリットは解消されてきています。
既存の瓦屋根も、葺き替え時に瓦の変更・平瓦の乾式工法・棟瓦の乾式工法にすれば軽量に仕上げる事が出きます。
構造的に地震に一番弱いとされているのは「棟瓦」です。
瓦屋根の破損を防ぐ為にも、最も被害を受けやすい棟瓦の施工方法を確認しましょう。
漆喰の風合い・質感は棟瓦の魅力ですが、現在のトレンドは美観性よりも実用性と安全性。耐震性向上のため屋根全体の軽量化が必須で、乾式工法が増えています。棟部に適切な施工・定期補修を行い歪みやズレを防ぎましょう。
湿式工法
粘土・泥を積みながら棟瓦を積み上げていく工法。乾燥で泥や粘土の固定力が落ち、棟瓦のズレ・歪み・倒壊の可能性がある。
瓦固定に塗った漆喰のひび割れ・剥がれで棟倒壊や雨漏りの恐れがある。10~15年で漆喰補修、20年で棟取り直し工事が必要。
乾式工法
粘土や漆喰で形成していた棟下地を棟補強金具と垂木に置き換え、泥・粘土で確保していた通気性は乾式面戸シートで軽量化。シート裏面は伸縮性の高いブチルテープで、平瓦と棟の隙間をピッタリと塞ぎ雨水浸入を防ぐ。垂木にビスで冠瓦を固定。
乾式工法の最大のメリットは湿式工法では改善できない軽量化!
乾式面戸シートの重さは棟1m当たり約600g。
施工時間は湿式工法に較べ約1/4
天候に左右されません。
漆喰補修時は屋根が汚れが気になる
乾式工法はテープを貼るだけなので屋根が汚れる心配もありません。
乾式面戸シートのメーカー保証は10年
耐用年数は更に長いので長期的なメンテナンスコストの軽減が期待できます。
今回施工のお宅は40年経過の屋根なので、粘土と漆喰による湿式工法でした。
土の接着力のみで積み重ねられ、銅線で緊結されているだけの簡素な工法だった為、経年劣化で粘土が乾燥し、接着が失われており、漆喰にもひび割れ・剥がれが見られたので、撤去し乾式工法を行いました。
棟にも平瓦同様に軽量化が求められており、KMEWのルーガの軽量瓦と組み合わせることで、従来の重たい瓦屋根のイメージを払拭できました。